税務相談ブログ

2012年11月15日 木曜日

相続となるか贈与となるのか教えて下さい。相続開始年分の贈与。申告をしなくてもよいケ-ス。

今回の相談は相続、贈与どちらになるのかの相談です。
分りにくい規定がありますが、回答していきます。


 父の預金1500万円を、世話をしていた兄が父が亡くなる数ヶ月前に全額おろし、自分の口座に移していました。
 亡くなってからおろすのが面倒との判断だったようです。亡くなったので、これを兄弟3人で分割することになりました。
 私には相続分として250万円が振込み送金されることになっておりますが、この送金は贈与とみなされ贈与税を支払わなければならないのでしょうか、それとも相続を受けたものとして申告しなくてもよいものなのでしょうか。
 また父の預金を引き出した兄は生前贈与を受けたとみなされ、贈与税がかかるのでしょうか。
 遺産は他に土地家屋で2000万円程度のみです。


 ご質問のケ−スですが、口座が凍結されてしまうなどの理由で預金をおろしてしまうことはよくあるケ−スです。
 ただ、今回は数か月前で、しかも口座を移してしまっています。
 通常ですと「贈与税」となるケ−スですが、相続開始年分の贈与につきましては、相続税の遺産に含めて贈与税の申告は行いません。
 従いまして、このケ−スでは、相続税の申告でこの預金1500万円が遺産に含まれることになります。
 記載されている財産のみとすると、相続税の基礎控除以下ですので申告の必要はなさそうですので、申告の手続きは行わなくてもよいケ−スだと思われます。

贈与税は相続税を補完する税目ですので、相続開始年分の贈与はこのような取扱いとなっております。
ご参考になりましたか?

いよいよ、今年もあと1ヶ月半ですね。
弊事務所も年末調整等の準備でバタバタとしてきました。
川崎市宮前区鷺沼、税理士 五味英樹事務所の税務相談ブログでした!

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投稿者 税理士 五味英樹事務所

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